薬剤師も対処金を受け取れます。ただし、勤務先で退職金が出る条件や受け取れる金額には差があります。勤続年数が短いと受け取れないケースもあるのです。薬剤師の退職金について、種類や条件、雇用形態や相場など気になる情報を解説します。
退職金一時制度は、従業員が退職する際に勤務先が、退職金を一括払いします。勤務先が内部留保で確保しているため、外部積み立てはしていません。勤務先の経営状況に左右されます。もし勤務先が倒産したら、退職金の受取額が0になるリスクもあります。
勤務先が中小企業退職金共済などに掛け金を積み立てる制度です。従業員が退職する際には、共済から退職金が支払われます。メリットは勤務先の経営状況に左右されない点です。一括払いに限らず、5年~10年のように分割払いも選べる柔軟性があります。
勤務先が生命保険会社や企業年金基金のような外部機関で掛け金を積み立てし運用します。従業員が退職する際には、外部機関から退職金が支払われる形です。退職金の受給権を守ることができます。ただし、勤務先の経営悪化で受け取れる額が現象するリスクもある制度です。
勤務先が従業員の年金口座に掛け金を積み立てる制度です。従業員自身が運用します。運用成績次第で、退職金の受取額は増減するのが特徴です。ただ、税制優遇措置を受けられるメリットもあります。
薬剤師で退職金がもらえるかは雇用形態次第です。基本的に、正社員なら支払ってもらえる可能性は高くなります。また、勤続年数が長ければ金額も増えるでしょう。ただし、3年未満程度、小規模な会社の場合、退職金が出ないこともあります。
勤務先が中小企業退職金共済制度に加入していれば、退職金は支給されるでしょう。また、派遣社員でも、令和2年4月の改正労働者派遣法で、同一労働同一賃金が義務付けられており、解雇手当が支払われるようになっています。
退職金が少なくても、転職の場合、好条件の職場で働くなら新しい高額の給与で収入がカバーされる可能性は高いです。ただ、アルバイトやパートの場合、勤務先により変わります。その点は事前にチェックしたほうがいいでしょう。
調剤薬局の場合一般企業と同程度の退職金が支払われる可能性が高いです。相場は、大卒、中小企業程度の調剤薬局で5年間働いていた場合、約45万円、10年なら約118万円といわれています。基本的に調剤薬局でも、勤続年数が長ければ支払われる金額も高いです。
国公立と民間で変わります。国公立病院で勤務する薬剤師は公務員扱いです。そのため、公務員規定で退職金が決定します。公務員規定ですから、平均値より退職金の金額は高く、たとえば35年働いたら1,000万円台のケースもあるのです。ただ、民間病院は規模により変わり、国公立病院より相場は低くなります。
ドラッグストアも、調剤薬局と同程度の相場です。つまり一般企業と同程度の退職金になる可能性があります。5年なら約45万円、10年なら約118万円です。ただし、大手ドラッグストアなら話は別となり、金額が高くなる可能性があります。
退職金に影響があるポイントがあります。大前提として、退職金は勤続年数により支給額は変わる点です。そのため、転職を繰り返すということは、その分、勤続年数が短くなります。結果、退職金の支給額も少なくなるのは必然です。
役職も影響します。勤続年数が長ければ責任ある役職に付くことがあるかもしれません。年収もアップします。その分、退職金も高くなるのです。退職金だけを考えたとき、転職回数が短く、1つの勤務先で長く働けばその分、薬剤師でも退職金が高くなります。
自己都合か会社都合かでも退職金の金額は変化します。自己都合は、転職をはじめ、引っ越し、結婚など、従業員側の都合で退職するケースです。会社都合退職は、リストラ、退職推奨、早期退職者の募集など会社の都合で退職するケースが当てはまります。
薬剤師も会社都合での退職は0ではないです。一般的に、会社都合だと退職金が高くなります。会社都合の場合、従業員が希望しても退職して欲しいということですから、責任や償いという意味も含まれているため高くなることが多いです。また、自己都合退職と比較すると、失業給付のタイミングも早く出ます。
勤務先が退職金制度を設けているかいくつかチェックポイントがあります。たとえば、給与明細や就業規則を、チェックしてみてください。退職金掛金、企業年金掛金、確定給付掛金などの項目と具体的な金額が記載されていたら、退職金は積み立てられています。
勤務先が中小企業退職金共済に加入しているなら、中退共サイトでチェックできます。中退共サイトにはモデル退職金額表があり、シミュレーションが可能です。ただし、モデル退職金額表は、東京都産業労働局のデータを使っています。企業規模や勤務地で変動があるため注意が必要です。
確定拠出年金に加入しているなら、確定拠出年金の記録をチェックします。記録関連運営管理機関が年金を管理しており、通知書やWEBサイトで確認ができるのです。その時点での資産残高、運用状況がデータでわかります。退職金も把握しやすいです。
上記のどの方法でもわからない場合、人事や、総務に直接確認するのも1つの方法です。ただし「今辞めたら退職金はどの程度もらえるのか?」と質問すると「退職するつもりなのか?」と疑われかねないですし印象も悪いため質問内容も勉強のためといった理由づけをしたほうがいいでしょう。
薬剤師も正社員なら退職金をもらえる可能性が高いです。派遣社員やパート、アルバイトも、勤務先が出している場合があります。ただし、勤続年数や勤務先の経営状況や規模に左右されることは無視できません。その上で、退職金をもらうことを含めた勤務先を選んだほうがいいでしょう。
薬剤師として定年まで勤め上げ、その後の生活もイメージしてみてください。自分にはどんなキャリアプランが合っているのか熟慮した上で、適切な行動をするのが大切です。定年後、豊かで余裕のある生活を考える上でも退職金はチェックしてみてください。
キャリアアップが叶う理由
年収 | 700万~800万円 |
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昇給賞与 | 昇給年1回、賞与年2回 |
転勤の有無 | 岡山県外の転勤なし |
残業代 支払い有無 |
残業代支払いあり |
有給取得率 | 80%(2020年実績) |
キャリアアップが叶う理由
年収 | ※公式HPに掲載されている求人情報に年収に関する記載はありませんでした。 |
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昇給賞与 | 昇給年1回、賞与年2回 |
転勤の有無 | 全国転勤あり |
残業代 支払い有無 |
残業代支払いあり |
有給取得率 | 公式HPに記載なし |
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※参照元:薬キャリ(https://pcareer.m3.com/shokubanavi/feature_articles/216)