薬剤師の年収はどのくらいが平均なのでしょうか。薬剤師全体の平均年収や、男女別・年齢別・都道府県別・業種別・雇用形態別の年収、年収推移や年収を上げる方法について解説します。
厚生労働省が発表した令和3年賃金構造基本統計調査によると、薬剤師全体の平均年収は580.5万円でした。
男女別に見ると男性薬剤師の平均年収は630.3万円、女性薬剤師は545.3万円で男性の方が85万円年収が高いことがわかっています。
また、年齢別に見ると、最も平均年収が高いのは50~54歳の683.2万円、最も低いのが20~24歳の378.4万円でした。以下に年齢別の平均年収一覧を紹介します。
参照元:e-Stat(https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?page=1&layout=datalist&toukei=00450091&tstat=000001011429&cycle=0&tclass1=000001164106&tclass2=000001164107&tclass3=000001164111&tclass4val=0)
令和3年度 賃金構造基本統計調査によると、平均年収が最も高いのは山口県で667.1万円でした。次いで香川県の652.9万円、茨城県の649.2万円、滋賀県の639.6万円、石川県の638.2万円と続きます。
いわゆる大都市圏の平均年収も見てみましょう。東京で働く薬剤師の平均年収は全国平均をわずかに上回る594.3万円で全国第20位、大阪は全国平均を大きく下回る537.1万円で第37位でした。ちなみに最も平均年収が低い都道府県は山形県で、477.7万円でした。
参照元:e-Stat(https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?page=1&layout=datalist&toukei=00450091&tstat=000001011429&cycle=0&tclass1=000001164106&tclass2=000001164107&tclass3=000001164111&tclass4val=0)
薬剤師専門の転職求人サイト「マイナビ薬剤師」によると、最も年収平均が高いのは製薬会社で働く薬剤師で543.2万円でした。製薬会社は会社の営業成績や個人の業績が給与に反映されるため、他の業種に比べて年収が高い傾向にあります。
次に平均年収が高いのはドラッグストアで働く薬剤師で512.5万円でした。調剤室を持ち、処方箋に対応するドラッグストアが増え、薬剤師のニーズが高まっていることで、薬剤師に高待遇を用意しているドラッグストアは少なくありません。また、管理職として働く薬剤師もいることが、平均年収が高い要因の一つと言えるでしょう。
調剤薬局で働く薬剤師の平均年収は488.3万円、病院で働く薬剤師の平均年収は434.6万円でした。最も低い平均年収となった病院の薬剤師ですが、知識やスキルを活かしてやりがいを感じられる現場のため、病院薬剤師を選ぶ人も多いようです。
参照元:マイナビ薬剤師(https://pharma.mynavi.jp/knowhow/qa/tenshoku_junbi/t007/#1-3)
厚生労働省の令和3年賃金構造基本統計調査による薬剤師の平均年収580.5万円は、正社員の薬剤師の平均年収です。
パートやアルバイトとして働く薬剤師の平均年収は267.1万円となっています。正社員との年収差は313.4万円です。
この平均年収は実労働日数14.8日、1日の所定労働時間数5.9時間、時給2414円、賞与などの特別給与14.2万円で算出されています。もし正社員と同じように月20日、1日あたり8時間働いた場合、予想年収は約477万円です。
参照元:e-Stat(https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?page=1&layout=datalist&toukei=00450091&tstat=000001011429&cycle=0&tclass1=000001164106&tclass2=000001164107&tclass3=000001164111&tclass4val=0)
厚生労働省の令和3年賃金構造基本統計調査によると、薬剤師の2022年の平均年収は580.5万円でした。5年前の2018年は543.5万円で、37万円増加していることがわかります。過去5年の年収平均は以下の通りです。
参照元:e-Stat(https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?page=1&layout=datalist&toukei=00450091&tstat=000001011429&cycle=0&tclass1=000001164106&tclass2=000001164107&tclass3=000001164111&tclass4val=0)
この背景には、薬剤師の人材不足があります。令和4年度12月に発表された一般職業紹介状況によると、医師・薬剤師(パートなど短時間労働者を含む)の有効求人倍率は2.32倍となっており、全体の職業の有効求人倍率1.31倍を大きく上回っていることがわかります。
参照元:厚生労働省 一般職業紹介状況(令和4年12月分及び令和4年分)について(https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_30448.html)
薬剤師の平均年収と他の医療系職種を比べてみましょう。
医療系職種の中で最も平均年収が高いのは、医師の1378.2万円で、次いで歯科医師が787.2万円です。医師と比べると薬剤師の平均年収が高いとは言えませんが、看護師や理学療法士、作業療法士、放射線技師、検査技師などの平均年収は400〜500万円台で、どの職種も薬剤師の平均年収を下回っています。
他の医療系職種の平均年収は以下の通りです。
上記の平均年収を見てみると、医師よりは低いものの、他の医療系業種と比べて薬剤師の平均年収が高いと言えるでしょう。
参照元:e-Stat(https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?page=1&layout=datalist&toukei=00450091&tstat=000001011429&cycle=0&tclass1=000001164106&tclass2=000001164107&tclass3=000001164111&tclass4val=0)
薬剤師が年収を上げるためには、キャリアアップを目指すのが1番の方法です。現在働いている職場で、どのような昇進・昇給条件があるのかを把握しましょう。認定薬剤師などの資格を取得すれば、手当がついて年収が上がる可能性があります。
また、より良い待遇の業種・ポジションに転職を検討してみてもいいでしょう。資格を取得し、専門性が高い薬剤師なら、今よりも高待遇の職場に転職できる可能性が高くなります。
キャリアアップが叶う理由
年収 | 700万~800万円 |
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昇給賞与 | 昇給年1回、賞与年2回 |
転勤の有無 | 岡山県外の転勤なし |
残業代 支払い有無 |
残業代支払いあり |
有給取得率 | 80%(2020年実績) |
キャリアアップが叶う理由
年収 | ※公式HPに掲載されている求人情報に年収に関する記載はありませんでした。 |
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昇給賞与 | 昇給年1回、賞与年2回 |
転勤の有無 | 全国転勤あり |
残業代 支払い有無 |
残業代支払いあり |
有給取得率 | 公式HPに記載なし |
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※参照元:薬キャリ(https://pcareer.m3.com/shokubanavi/feature_articles/216)